1/5 タンバクンダ〜カイエ

<リエゾン:7km・SS:505km・リエゾン82km>

 この日はほとんどスペシャル。前半とばせるが突然穴があいていて注意が必要なコース。後半は岩場や川渡りはあり、変化のとんだコース。

この日は順調に走って、最終チェックポイント後10kmとなった頃、突然エンジンが止まりGPSなど全てが止まった。あれ?と思うとエンジンルームから煙が上がっている。急いでボンネットを開けると火が出ているではないか!非常用に積んであった消化器で気を消し止めもうリタイヤかと呆然と立ちつくす二人。

気を取り直してドリンクを作ってひと呼吸し、よく見ると燃えたのはバッテリーの端子とケーブルのようで、バッテリーとケーブルを何とかしたら動きそう。後続のカミオンにスペアバッテリーがないか聞いたり、ブースターケーブルを使って配線を作ったりしていると、今回の最大の助っ人稲垣・永田組がやってきた。彼らは二人とも元日産の整備士。

バッテリーがなくてもエンジンさえかかれば自家発電で動き続けるので燃えた配線の処理だけしてチャレンジ。しかし動かない。日も暮れてきて作業がしづらくなり、周りでいろんな動物の鳴き声もしてきたのでとにかくCPまで行こうと、牽引して移動。

するとCPの手前には幅20m水深1m(カミオンが掘って深くなった)の川が現れた。向こう岸からはT.S.O.が早く来いと叫ぶが、こっちは牽引では渡れない。見かねたT.S.O.はトラックで引っ張ってくれることになった。本当はT.S.O.に手伝ってもらうと失格になるのだが、優勝候補でもないし、こんな地の果てではみんな助け合いだ。

 無事川も渡り、T.S.O.に状況を話したら、この先は道もいいから牽引してでも帰れるとのこと。その言葉を信じて走り始めたが、さっきよりはいいが30km/hも出せない道。後200km走るには朝までにつかない時間だった。

 夜2時、とにかくここで直そうと、永田君を中心に修理が始まった。この間お腹が空いたので持っていたミニカップヌードルをお湯を沸かして食べる。体調もやっと回復してきて、2日ぶりの食事、最高においしかった。

 1時間ほどでバッテリーはないがエンジンはかかり、動くようになった。感動の場面!急いでキャンプ地に向かい、着いたときはすでにバイクはスタートを始め、チームのみんなもテントを畳んで出発準備をしていた。