2005年8月の近況報告

 酷暑お見舞い申し上げます。

拝啓 むしむしする嫌な日が続きますが、お元気でお過ごしでいらっしゃいましょうか。
 7月は、夏の挨拶回りと、8月27日に予定しています「夜回り先生」の講演会のチケットの配布回り、そして14日から21日まで8日間、中国西域への旅行と大変多忙な1ヶ月でした。
中国旅行のご報告を少しさせていただきます。
 今回の旅行は西安、敦煌、ウルムチとかなり奥地の砂漠のオアシスへの、飛行機と列車を乗り継いでの旅でした。案内は、中国社会科学院日本研究所副所長の催教授でした。
各地で博物館々長、大学の先生、外事学院の学生、省、市の幹部との交流をしながらの研修の旅でした。
 シルクロードは、ロマン漂う日本人の多くの人の心をとらえる、大変人気のある地です。
私は観光と異なった観点からこの西域の地を見てみたい。
 ウルムチで見た人々の多くは、ロシア系、ウイグル系など、全く中央アジア世界そのものだ。
三国志の著者「吉川英治」氏はその著の冒頭で「一銭を盗んで泥棒となり、一国を盗んで英雄となる」と書いてある。
 中国の歴史をみると、その範囲は王朝の交代の度に変化する。権力者の権勢の及ぶ範囲を「王朝国家」と呼ぶ。人冶の及ぶ範囲だから今でも、中国は法冶国家ではなく、人冶国家だ。
 目下13億の低賃金労働に興味を持ち、日本の多くの経済人、商人は中国と付き合うことが国益と思って、熱心に中国進出をはかっている。
銭儲けは大切なことを承知の上で思う。「国家の尊厳」が、そして「国民の信念と文化」が土台にあり、「国家の安泰」があってこその経済だと。
日中の関係を見ていると、日本は中国の属国になる以外方法がないようにみえる。
聖徳太子の時代にも、中国との対立はあった。日本国の独自性を守る為、遣唐使の中止もあった。中国史上、今日の中国の領土は、元の時代についで広い。共産党一党独裁政権が崩れたとき、チベットをはじめ、多くの原住民が殺された。周辺地域はどおなるか興味のあるところだ。
 ウルムチから敦厚までの夜行列車の13時間の旅も、面白かった。ゴビ砂漠の中を本当に長い列車の旅だ。列車の中で、催教授と中日の問題について、大いに議論が盛り上がった。
催教授が、日本が国連に払っている分担金がどれほどか知らなかったのは驚きであったが、まあそんな程度かと思う。
ちなみに日本は19.5%を支払い、中国は僅か1.5%である。14分の1だ。
 私は、今の国連に安全保障を論ずる資格はないし、元来、常任理事国に日本が入る必要を感じていなかった。ただ、全く品位のない中国の日本はずしの行動をとことんやるなら、日本は今後、ロシア、中国なみの分担金にしますと、宣言したらいいと思っている。
外交は血を見ない戦争だ。催先生の話を聞いていて、とりわけ靖国の話を聞いていて思った。
一歩ひけば二歩やられるのが外交だなと。
是非、次はチベット、内モンゴルと旅したいと思っています。
 さて、8月27日午後2時30分より一宮市民会館大ホールにて夜回り先生こと水谷修先生の講演会を開催します。
7月はなかなか時間が取れなかったので今時間をみて、入場整理券の配布に回っています。
5千人以上の若者と夜の盛り場を回って相対して見える。こんなすごい先生がみえるかと思う。素晴らしい先生です。新聞に記事が出るとすぐ満席になると思います。よろしければ是非皆様もご出席下さい。
 今月は、教育講演会の準備の他、各種研修会がいくつか予定されていますし、盆休みもあり、忙しい月となりそうです。
厳しい暑さが続きますが、どおぞお身体大切に。この暑さも又お楽しみ下さい。
                                                       敬具

                                                 森  治央 拝
                                                   (治男改め)
 平成17年8月5日